元SUUMO営業マンの物件売却奮闘記

EGENT執行役員の不動産業界のリアルブログ。自身の売却活動を通じた経験から、家を売る際にためになる知識をわかりやすく記載していきます。

不動産広告されない。広告掲載区分の可否について。不動産売却の機会損失!?

これまで私のブログでは少し過激なことも記載してきました。不動産業界の裏側シリーズです。

 

常にブログで記載していますが、あくまでも消費者側である皆様に正しい知識を身に付けて頂き、不動産の売買を任せようとしている担当者が正しいのかどうかを見極めていただきたいからこそ記載しています。

 

【過去の記事はコチラ】

 

①不動産仲介業の売上構造から生まれる「両手仲介・囲い込み」について 

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②両手だけにとどまらず、更なる収益を得られる「専任返しについて」

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③語り継がれる「仲介業者と買取業者の関係」について 

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④「買取再販における仲介業者の旨味」について

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どれも信じたくない実態ではありますが、不動産業界では上記のような行為は日常茶飯事で起きています。一方で、上記のようなやり方をせずに真っ当に顧客利益を最大化し、顧客の紹介を生み出して、好循環の売上が上がるサイクルを生み出している担当者がいることも忘れてはなりません。

 

毎度お伝えさせて頂いておりますが、不動産の知識を持たない、情報弱者のお客様に対して、自分の利益を優先する担当者を私は許すことができません

 

だからこそ、今回も不動産売却における実態を伝えていきます。なぜ、この後の内容を記載していくのか、私の目的をちゃんと理解して頂きたいです。

 

それでは今回は第5弾として、不動産仲介における両手と広告可否について。不動産売却の機会損失!?というタイトルでブログを記載していきたいと思います。

 

2人の人が握手をしている手

売主の物件の広告可否について考えたことはありますか。

 

不動産売却において重要な広告活動

良く家を売却したいと考えている人に話を聞くと、不動産会社が買い取ってくれると思っていたという人がいることに驚きます。そのような程度の知識ですとはっきり言って、不動産業者のカモにされてしまいます。

 

家を売るということは当然ですが、買いたいというお客様を見つけなければなりません。日本は家を買うというと新築の戸建てやマンションを購入するというイメージがどうしても強いので、売主が不動産会社の物件を買うというイメージが強いですが、中古住宅を購入する場合、その中古住宅はもちろん一般の個人が所有している物件です。

 

改めて、中古住宅の売買の流れを記載すると、下記のような図となります。

 

私が住んでいた物件を売る際は、買いたいという一般の消費者を見つけてきて、売買契約を結んでいくことになります。

不動産売買の全体の流れ

不動産売買の全体の流れ

 

この時、ポイントとなるのは「売却活動」です。当然ですが、自分の物件を買いたいという人を多く探すことができれば、売れるチャンスも大きくなります。

 

売主側の不動産仲介営業の仕事としては、如何に売り手のために買主を連れてくることができるか。が重要となります。

 

広告活動を阻害する囲い込みについて

冒頭の過去のブログ記事①でも記載させて頂いておりますが、上記の図のような(灰色営業マンが買い手を自身で見つけてくる形)ではなく、買い手を見つけてくることは別の仲介営業マンに任せることも可能です。

 

売主側の仲介営業と買主の仲介営業が別である「片手」の状態

売主側の仲介営業と買主の仲介営業が別である「片手」の状態

正直売主再度としては、希望の価格で売れれば、払う仲介手数料は「物件価格の3%+6万円」でしかないので、どちらでも問題はありません。

 

しかし、灰色の営業マンからすると、書いても自分で見つけてきた方が売主側からの仲介手数料「物件価格の3%+6万円」と買主側からの仲介手数料「物件価格の3%+6万円」が入るので、おいしいのです。※これを業界用語で両手と言います

 

昔の不動産仲介業では、仲介営業マンが両手の手数料が欲しいがために、他の営業マンが買い手を見つけてきた時に、内見を適当な理由をつけて拒否をしていることがありました。※これを業界用語で囲い込みと言います

 

所謂「囲い込み」の構図

所謂「囲い込み」の構図


しかし、今では宅建業法も厳しくなり、このような業者はほとんどいません。このような会話を聞いたら、皆様すぐに私に知らせてください。本当に売主が出張に行っていて出払っていることもあるかと思いますが、基本的に購入したいという物件が断られることも減ってきているのが実態です。

 

広告活動がきちんとなされていれば、買主を集めることができ、家が売れる流れを阻害するものが減ってきているので、少しずつ売主側の環境が良くなってきているということです。

 

もちろん、買主もどこの不動産業者に頼んでも欲しい物件が買えるので、買主にとっても良い環境です。

 

では、一般的に不動産仲介会社がする広告活動にはどんなものがあるか見ていきましょう。

 

不動産売却の広告活動とは

皆様にも考えて頂きたいのですが、そろそろ新しい家に引っ越しをしようと考えた時に何をしますか。

 

恐らく、ほとんどの人がSUUMOを見るのではないでしょうか。住宅を売買/賃貸を検討している人のSUUMOの認知率は9割と言われています。私もSUUMOに勤めていたのでわかりますが、不動産を買った人にアンケート調査をするとほぼ全員がSUUMOを見ています。

 

もちろん、SUUMOだけでなく、他にもHOME'S(LIFULL)やat homeやYahoo!不動産をみる人もいれば、三井のリハウスや野村不動産などの会社HPを見ている人もいるのではないでしょうか。

 

つまり、家を上手に売却をするためには、如何に自分の家を買いそうな人に向けて広告を出すかが重要になります

 

広告活動の具体的な流れ

以前、私のブログでもレインズについては触れさせていただきましたが、不動産業者が売主から物件の売却を任せられると、まずはレインズという不動産情報共有サイトに掲載をします。

 

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図で表すと下記のような流れになります。

不動産売却における広告活動の流れ

不動産売却における広告活動の流れ

売主の物件をレインズに掲載してから、ポータルサイトにも広告を出していきます。

 

レインズとは不動産業者のみが閲覧できるポータルサイトのようなものと考えて頂ければと思います。

 

つまり、灰色の営業マンがレインズに私の物件を掲載すると他の不動産営業マンもその情報を閲覧することができます。

 

レインズに売主の物件が掲載された様子

レインズに売主の物件が掲載された様子

 

ここで、いずれかの水色の不動産営業マンが買い手をすでに捕まえることができていれば、灰色の営業マンが売主(上記の図でいう澤井)から売りの仲介手数料、買い手を見つけた不動産営業マンが買主から仲介手数料をもらえるようになります。※いわゆる片手の状態。

 

もちろん、灰色の営業マンは両手の仲介手数料が欲しいので、レインズに上げると同時にポータルサイトにも売主の情報を掲載していきます。

 

仲介営業マンの広告活動

仲介営業マンの広告活動

ポータルサイトや自社HPで物件を買いたい人を自分で見つけることができれば、両手の仲介手数料を得られるということになります。

 

ここまでお判りいただけますでしょうか。

 

不動産業者が作っている広告内容

では、不動産会社がレインズに記載する内容、ポータルサイトに記載する内容はどんな情報になっているか更に詳しく記載していきたいと思います。

 

レインズに記載している情報

レインズに記載されている物件情報

レインズに記載されている物件情報

一般の方も見たことがある方もいらっしゃるかと思いますが、レインズにはこのような物件情報が記載されています。不動産会社の店舗にもよく大量に貼ってあるのを目にされるのではないでしょうか。

 

ポータルサイトに記載している情報

ポータルサイトに記載されている物件情報

ポータルサイトに記載されている物件情報

こちらは皆様も常日頃ご覧になられているポータルサイトの物件情報です。一般の消費者の方が見るため、お問い合わせの数が増やすために、レインズよりは写真が多かったり、周辺環境等の情報が多く記載されています。

 

写真や情報量を増やすことは広告活動において最も重要なことは基本なのですが、実はこの物件情報はSUUMOに勤めている人間が取材しているのではなく、不動産業者の方が入稿をしています

 

売主様は自分の物件がどのように広告されているかをくまなくチェックするようにしましょう。間違えた情報が載っていたりすることもあります。

 

マメ知識として、自分がその物件を買った理由(駅は遠いけど、安くて広い等)は不動産の仲介営業マンにはきちんと伝えた方が良いです。

 

自分が家を売ることになったとき、その家を買ってくれる人は、自分がその物件を買った理由と一緒の理由で購入を決めることが多いので、不動産の営業マンには広告の際にもその文言を付け足してもらうようにしておくと、より買主を見つける確率を上げることができます

 

今回はそのことを伝えたいのではなく・・・

もっと重要な事実を伝えたいと思っています。

 

前述の通り、広告活動において、物件情報はSUUMOに勤めている人間が取材しているのではなく、不動産業者の方が入稿をしています

 

不動産業者が広告記事を作成

不動産業者が広告記事を作成

私でもSUUMOで1物件の広告を本気で作ろうとすると1時間かかります。もちろん、写真を撮りに行く時間を抜きです。写真を撮りに行ったり、間取り図を作成することも考えると最低1週間はかかる大変な作業となります。

 

不動産売却の広告活動における大きな問題点

もちろん、不動産業者が大変だよということを伝えたいわけではありません。大変だからこそ、売主の皆様は不動産業者に広告する時にはこのような内容を記載してほしいと伝えてあげるようにしましょう。

 

とにかく、不動産の担当者を味方につけて、上手に広告することが重要です。

 

問題は広告活動を売主側の仲介営業マンが許可するか否か

ここでいよいよ本題に突入していきます。

 

皆様に知って頂きたい事実としては、売主の仲介営業マンが他の仲介事業者に広告活動を許可しているかどうかということがポイントになるということです。

 

改めて不動産売却の広告活動の流れを見てみましょう。

不動産売却の広告活動全体の流れ

不動産売却の広告活動全体の流れ

 

レインズに物件を掲載すると他の業者も見れるとお伝えさせて頂きました。

 

不動産売却活動の流れ

灰色の営業マンがレインズに載せると他の不動産業者も見れる

 

ここに大きなポイントがあります!!!!

 

レインズで見た水色の不動産会社が買主を見つけることができれば、売主は物件を売ることができます。(灰色の営業マンに囲い込みで拒否をされない限りは)

 

つまり、レインズで見た水色の不動産営業マンがポータルサイトに載せれば、もっと買い手を集客することができるとは思いませんか?

 

図に表すと下記のようになります。

 

レインズを見た水色の不動産営業マンが広告をする様子

レインズを見た水色の不動産営業マンが広告をする様子

 

そうすると、灰色の営業マンは前述の通り、1物件の広告活動に多大な工数がかかるので、楽をするために、自社HPとSUUMOにしか載せていなかった場合、水色の不動産営業マンたちがHOME'Sやat homeやYahoo!不動産に載せてくれれば、たくさんの不動産購入検討層の目に触れ、買主が見つかるチャンスが広がるのです。

 

灰色の営業マンが広告を許可している場合は上の図のような状態になります。

 

広告活動を拒否する営業マンが全体の約8割以上

ところが!!!灰色の営業マンのように、売主から物件を預かった不動産営業マンはレインズに物件を掲載する際に、「広告掲載を拒否(不可)にしている場合がほとんどです

 

売主から物件を預かった営業マンが広告掲載を禁止する

売主から物件を預かった営業マンが広告掲載を禁止する

この行動には賛否両論がありますので、後ほどなぜこの行動を取るのかを記載はしていきますが、売主にとってはこの広告活動を上手くマネジメントできるかどうかが売却活動の成否を分けますので、ぜひ覚えておいていただきたいと思っています。

 

広告活動を拒否する理由

なぜ、売主に預かった物件を他の業者に広告をさせないのか。良い不動産担当者と悪い不動産担当者で理由が大きく分かれます。

 

悪い営業マン

本音としては、両手の仲介をしたい(買い手を自分で見つけたい)ので、他の業者が買い手を見つけるチャンスをつぶします。

 

良い営業マン

売主が離婚や住宅ローンの返済が厳しい等、売却活動をしていることを周りにはばれたくない等、売主本位の理由が明確にあります。また、写真の内容が悪かったり、(部屋の写真が暗い)文章表現や記載内容にミスがある場合は、載せていても逆効果になってしまうため、一部広告の拒否や規制を設けていることもあります。

 

皆様が売主となったとき、広告は可にしますか。不可にしますか。実はこのことすら、売主に確認しない不動産営業マンが多いのも実態です。

 

広告活動のお勧めは「広告掲載可※要相談※」

私としてのお勧めは、「広告掲載可※要相談※」とすることです。

 

広告掲載可ではあるものの、要相談とすることで、例えば、写真をちゃんと撮っていない業者には拒否したり、SUUMOには載せたのでSUUMO掲載は不可にして、HOME'SやYahoo!不動産には載せてもらうなど、媒体ごとに指定をすることで、買主に拡げるチャンスを創ることができます。

 

売却活動をその担当者で実施することを決めた場合は、どのように広告活動をしていくのかをきちんと確認してください。

 

そして、売りたい家を買った理由を不動産業者にちゃんと伝えたり、家を片付けてより良い写真を撮れるように協力をしてあげるなど、売るための努力を不動産業者と一緒になって行うべきだと私は考えています。

 

まとめ

今回は不動産仲介における手数料のおさらい(片手と両手)とそこから生じる広告活動の問題点を記載させて頂きました。

 

改めてにはなりますが、売主となった際に皆様の方からも不動産の担当者を信用して情報提供をしたり、協力をすることが最も重要となります。

 

不動産の担当者を信頼し、家を売る目的をぶらさずに、より良い広告活動を行うことで、手間なく、より高く、より早く不動産売却できるように努めましょう。

 

一括査定見積もりをして、高い価格で売れると言っている業者に任せたら大丈夫ということではありません。

 

広告活動については、不動産業者とタッグを組んで、上手くマネジメントできるようにしておきましょう。

 

今回も長々と長文を失礼いたしました。何かご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

今後とも宜しくお願い致します。